映画『マジック・ツリーハウス』感想
映画『マジック・ツリーハウス』感想です。
映画『マジック・ツリーハウス』を見た。内容としては、映画の最後、子供の世話をやきすぎた罰として淫じゅ……もといフェレットのような姿に変えられた魔法使いモーガンが、その魔法をかけた相手、師マーリンに語ったところの「大人が子供の面倒をすべてみるのではなく、その可能性を信じる」という→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
のを除けば、主人公ジャック(と妹アニー)の成長譚、といった感じ。けど個人的には、そのジャックが好きになれなかった……理由は、その成長の描かれかたに、さして説得力が感じられなかったから。話の筋は、魔法でいろんな時間のいろんな地域に行き、4つ集めると奇蹟が起こるというメダルを集める→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
というもの。2回目に言った中世の城でアニーを助け、「お兄ちゃんがいなかったらあたし死んでた」、みたいなことを言ってもらえて自分に自信を持てたジャックは、現代に戻った自分の学校、そこで級友トレイシーから劇でロミオ役をしないかと誘われると、何事も経験だ、みたいなことを(それまでの→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
キャラに反して)言って参加を承諾し、そして次なる舞台、火山噴火当日のポンペイに赴くことになる。しかし彼は、それまで(蛮勇にも近い)勇猛果敢さを見せていた妹、それも最初に行った白亜紀でプテラノドンと友達になれるほど動物慣れしているような妹から「鳥がないてない、イヤな予感がする」と→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
言われたにもかかわらず、「舞い上がっちゃってますね、私」状態になっているゆえに「なに言ってんだ、行くぞ」と言って先走り、しかも歴史の本を持ち出して、そこには噴火当日のポンペイがいかな顛末を追ったか書いてあるにもかかわらず、「まさか」とかなんとか言って本を閉じ、目を逸らす。→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
そしていざ噴火が始まると、人々は逃げ惑い、アニーはジャックの落っことしたメダルを追ってゆく。そんななかジャックは、「早く逃げなきゃ」と声をかけてくれたおっさんに対して海岸に逃げるよう忠告をしつつ、そのおっさんに「家族は」と言われると、「妹が僕の言うことも聞かずにどっか行った」と→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
そんなことを言う。無事メダルをみつけたアニーと共にジャックは現代に戻ってくるが、舞い上がってた反動で精神状態がズンドコまで落ち込んだ彼は、「劇なんてムリだ」とトレイシーを拒絶し、そしてアニーが「最後のメダルはここだと思う」と言って赴いた海賊のいる世界で、メダル集め、人助けなんて→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
どだいムリだったんだ、僕はそもそもムリだとわかってたんだ、みたいなことを言ってアニーを責め、責任転嫁。その後アニーは海賊に捕まって殺されそうになって、けどそれを知ったジャックがなんか知らんけど「たったひとりの妹なんだ」っつって目覚めて、パイレーツ・オブ・カリビアンばりにアニーを→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
助ける。ここがジャックの決定的な転換点だけど、それまで腐っていた彼が、海賊の本のうえで騒ぐフェレットを見て「まさか海賊!? アニー!」となる流れ、ここでは彼がハッとなり、海を見つめ、驚きの表情を浮かべ、ツリーハウスを出て駆け出し、「ひどいこと言ってごめん」と唱え、ころぶ、という→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
シークエンスになっていて、ジャックは自分の言葉のせいで泣いてしまったアニーを見てばつの悪い思いを抱えていたのだと捉えられるにせよ、ああもアニーのせい、アニーのせい、と言ってきていたところからの、この、派手々々しい救出劇には、個人的にはだけど、ちょっと入り込めなかった。ジャックの→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
年齢は明示されてないが、思慮深い感じのキャラづけとはいえ、まだそれでも小さい子供なのだと思えば(母親に対してコナンくんばりの小ささ)、そのイジケと勇敢さの(前者を引きずらず一瞬で振り切るという)極端なまでの落差も、感情に正直な子供ゆえにむべなるかな、と、子供が本当にそういうもの→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
かはともかく、自分を納得させられたかもしれない。或いはもっとわかりやすいところで、椰子の木から実が落ちてビクッとするなり、はたまたアニーとの冒険の思い出を反芻するなりしていれば、感じ方も違ったかもしれない(前者はともかく後者では展開的に安っぽいか?)。→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
換言すれば、ジャックの「子供っぽさ」を受け容れられたかどうか、それによってこの映画の見方は変わるかもしれない、みたいな。ポンペイで交流した姉ちゃんやおっさん(或いは逃げ惑ってた人々)が死んだかもしれない、みたいな葛藤もないから、どんなに思慮深かろうと、広い(抽象度の高い?)視野→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
を持つには至ってない子供の話なんだ、みたいな。それは或る意味、話によけいなブレがない、というふうにも捉えられるかもしれないけれど。→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
それぞれ4つの世界ごとに起承転結になっていた、ということを思えば、わかりやすい脚本になっていたように思うけど(原作では、それぞれの世界で一冊が完結しているらしい)、そのわかりやすさのぶん(?)全体的には退屈だったような印象。いっこいっこの話が薄めだったとは言えるかもしれない。→
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) 2014, 10月 14
長くなったし、最後に、個人的な結論(感想)。トレイシーとママさんが可愛かった。パパは法令線のとうに深くなったおっさんなのに、その嫁さんは家だとデニムのホットパンツで生足出してるとか。足細いし。若いのか。最近多いアニメ的デフォルメか。ジャックとアニーがまだまだ小さいという証左か。
— 110、ツインテールになりたかった (@it_takes_davi) October 14, 2014