『王立宇宙軍 オネアミスの翼』感想
Twitterからの転載ですが、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』感想です。
王立宇宙軍 オネアミスの翼 [Royal Space Force?The Wings of Honneamise] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2008/07/25
- メディア: Blu-ray
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「王立宇宙軍 オネアミスの翼」を見る。産業革命以降、貧富の差は埋まった、という台詞も出しつつ、しかし、王国内部に於いてある経済格差、貴族と民衆の使用言語の異同、ロケットの政治利用、金を巡って争う乞食、などなど、人間のおおよそ美しくない部分、人間世界に於いてあるしこりをえがいて→
— 110 (@it_takes_davi) 2014, 9月 18
また、主人公シロツグが徐々に真剣にうけとめゆく神話(と及びそこから始まり戦乱を繰り返した歴史)の存在によって、男達がロケットを飛ばさんと情熱を(だんだんと)注ぐ(ようになっていく)というのが核にある物語を、単純な科学礼讃、宇宙礼讃とはせずにえがいている映画だった……人によっては→
— 110 (@it_takes_davi) 2014, 9月 18
教訓めいた批評感想を言うかもわからんが、個人的にはそういうのはナシ。ひとつ気になったのは少女リイクニの存在、特に主人公が彼女を○しかけた場面。生足がちらちら揺れるシーンのあとだったから、それで性欲を催しただけ、という、そういう展開だったと考えてもいいけれど、これに前後する場面で→
— 110 (@it_takes_davi) 2014, 9月 18
主人公は、彼女に影響されて神話(教典)を読み込み始め、徐々にちゃらんぽらんさがなくなっていくなか、リイクニの家の土地の差し押さえ、英雄に祭り上げられる自分、貧富の差、醜い乞食、等々を目の当たりにし、ロケットの発射地点を敵国との緩衝地帯かなんかに置かれてしまったことを知ったわけで→
— 110 (@it_takes_davi) 2014, 9月 18
深刻に世界を見つめ始めたがゆえの絶望、自棄、自分もまた醜い存在であるとか、そんなところを原因として、狂っている社会乃至世界のなかにあって唯一ひとり美しくあるリイクニ、彼女を穢そうとしてしまった、みたいな展開だったんではないか。彼女が穢れさえすればもうその光に照らされて→
— 110 (@it_takes_davi) 2014, 9月 18
自分の醜さを知ることもなくなるわけだから。なんのひねりもない解釈だが。なおその○○はリイクニにぶん殴られて失敗に終わり、しかし彼女は翌日「あなたのような立派な人を傷つけてしまった」とか言って主人公に謝る機会すら与えず、主人公はみずからの醜さをより知る破目になってしまって、しかし→
— 110 (@it_takes_davi) 2014, 9月 18
その醜さと美しさとの相剋は、同僚の「必要とされるからここにあるんだ、必要でないものなんてない」という言葉で調停に向かい始めて、或る種それが癒しになって、そうなったら今度は逆に、主人公はより大きな目的のための覚悟ができたというゆえに、敵国の暗殺者を殺めたりできたんではないだろーか→
— 110 (@it_takes_davi) 2014, 9月 18
だからこそ最後、今生の別れになるかもわからん彼女との別離を、「じゃ」みたいな感じで終わらせられたんではないか。興味か性欲かよくわからんが、そんな感じで始めたリイクニとの関係が、より大きなもののなかで解消(昇華)された、みたいな。→
— 110 (@it_takes_davi) 2014, 9月 18
しかしこのリイクニという少女、彼女は「精神の綺麗な女性」的な感じで片付けていいのか。誰も耳を傾けないなか神の教えを説く彼女は、宗教的妄信なのか、それとも人や環境が狂っていると正常な人間が異常に見えてしまう、ということなのか……という疑問が湧きはしたが、個人的にはどっちでもいいや。
— 110 (@it_takes_davi) 2014, 9月 18
オネアミスの翼 ―王立宇宙軍― オリジナル・サウンド・トラック
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